2014.12.29 (Mon)
愛の形
しわっす!
年末です。
昨日のことですが、歌詞の翻訳を面白いと言ってもらえましたので調子にのってまたやります。
昔書いたmixi日記からの転載。
リバイバルです。リマスターです。リビジョンです。
手抜きではありません。
お題は、Te Amo(チ アモ)という古いパゴージ曲。
名義はGrupo Raça(グルーポ ハッサ)
Ti Amo(EXILE名義)はイタリア語ですが、意味はおんなじ。
Te=目的語、"あなたを"
Amo=動詞、一人称単数形、"(私は)愛する"
個人的には、"古典的な"パゴージという印象の曲ですが、それも首都圏のサンバサークルに留まる話かもしれず。
というのも、ブラジルでこの曲をカバーしたアーティストってあまり見当たらないんですよね。(当社比)
他国の狭い地域で古典化するというのもそれはそれで面白いとは思います。
では、本編どうぞ。
♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
Eu sei
わかってるんだ
Que eu te amo demais amor
僕は君をひどく愛してる
É verdade eu não sei mentir
ほんとうだよ、僕は嘘なんてつけない
Tá na cara e no coração
それは顔にも、心にもある
Tá no beijo e no teu calor
それはくちづけにも、君の体温にもある
Hoje eu ando feliz demais
今、僕はとても幸せにすごしてる
Vou sorrindo vivendo em paz
心はゆるぎなく平穏で、微笑みが絶えない
Meu amor, meu amor
僕の愛する人、愛する人よ
Talvez
きっと
Amanhã quando o sol brilhar
あした太陽が輝くころ
Eu consiga te prometer
君に約束できるだろう
Todo dia te acordar
全ての朝に君を起こそう
Toda noite amar você
全ての夜に君を愛そう
E pra sempre viver em paz
いつまでも穏やかに暮らしていこう
Te fazer bem feliz demais
君をとてもとても幸せにしよう
Meu amor, meu amor
愛しい人、愛しい人よ
Eu sei
わかるんだ
É amor e não é paixão
これは愛で、恋じゃない
Meu bem
素敵な人よ
Tá no fundo do coração
心の奥底にあるものなんだ
Só quero te dizer
ただ君に伝えたい
Preciso de você
僕は君を必要としてる
Te amo, te amo
愛してる、愛してる
♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
キンジンかよ!
(訳注 キンジン/Quindim ブラジルの卵黄とココナツを用いた黄色いお菓子。スピードワゴンのネタ「あまーーーい!」に使われた事がある)
えー、さて。曲中のPazは主に「平和」として訳されることの多い言葉ですが、「ゆるぎない平穏」と意訳しました。
Amor e Paz, すなわちLove & Peace。
愛は平和なもの。愛は調和的なもの。苦しみではなく安らぎをもたらすもの。
対してpaixão(= passion、主に『情熱』と翻訳)は人を突き動かすけれど、時として苦しいもの。
そんな考え方があるように思います。
さてさて、 Amor(愛)という言葉についての考察なんですけど、
ポルトガル語でMeu Amor (英語 My love と同義)と言うフレーズは頻発します。母親が自分の子供につかったり、飼ってる犬につかったり。
白水社から出版されている「現代ポルトガル語辞典」で Amor の項をひもとけば、用例⑤にこう出ています。
「愛する人(物)」
"Coragem, meu~! ねえあなた、勇気をだして!"
言語学として、辞書として、それで正しいと思います。
ただ、上の用例の裏に「愛」についての考え方が隠れている気がするので、もう一歩突っ込んでみます。
別に頼まれてないけど。
********************************
「meu amor」という言い回しで、次の文章が成立。
Você é meu amor = You are my love
直訳すると「あなたは私の愛です」
これ、テストの回答ならマルはもらえないでしょうね。
なぜか。
それは日本語における「愛」と言う言葉が、「ある対象に向かって抱く特別な感情及び欲求のまとまり」を指し示すから。あくまで、自分の内面の感情を示す言葉だから。
先の問題でマルがもらえそうな回答は「あなたは私の愛する人です」
だけれど「あなたは私の愛です」という言葉はナシなのか?
言うほうも言われるほうも慣れてしまって、意識はしていないかも知れませんが、彼の地の人がMeu amor と呼びかける時、それはやはり「私の愛よ」って呼びかけてるのではないでしょうか?
つまり
「あなたは私の愛そのものなんですよ」
「私の愛は、あなたというカタチをしているんですよ」
「あなたという存在が、私の愛を表現しているんですよ」
っていう気持ちが、実は Meu amor って言葉の底にあるのでは?って考えています。
だって、I found my love(私は愛を見つけた)って言うでしょ?
プラトン的には、愛のイデアを見つけるって事なのかも。もっとも、個人によって形の異なるイデアなんてイデアとは呼べないけど。
「あなたが私の愛の形」
まぁ、騙されたと思ってイザと言う時に使ってみてくださいな。
責任は、とりませんけどね。
では、良いお年を。
ぺこ。
年末です。
昨日のことですが、歌詞の翻訳を面白いと言ってもらえましたので調子にのってまたやります。
昔書いたmixi日記からの転載。
リバイバルです。リマスターです。リビジョンです。
手抜きではありません。
お題は、Te Amo(チ アモ)という古いパゴージ曲。
名義はGrupo Raça(グルーポ ハッサ)
Ti Amo(EXILE名義)はイタリア語ですが、意味はおんなじ。
Te=目的語、"あなたを"
Amo=動詞、一人称単数形、"(私は)愛する"
個人的には、"古典的な"パゴージという印象の曲ですが、それも首都圏のサンバサークルに留まる話かもしれず。
というのも、ブラジルでこの曲をカバーしたアーティストってあまり見当たらないんですよね。(当社比)
他国の狭い地域で古典化するというのもそれはそれで面白いとは思います。
では、本編どうぞ。
♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
Eu sei
わかってるんだ
Que eu te amo demais amor
僕は君をひどく愛してる
É verdade eu não sei mentir
ほんとうだよ、僕は嘘なんてつけない
Tá na cara e no coração
それは顔にも、心にもある
Tá no beijo e no teu calor
それはくちづけにも、君の体温にもある
Hoje eu ando feliz demais
今、僕はとても幸せにすごしてる
Vou sorrindo vivendo em paz
心はゆるぎなく平穏で、微笑みが絶えない
Meu amor, meu amor
僕の愛する人、愛する人よ
Talvez
きっと
Amanhã quando o sol brilhar
あした太陽が輝くころ
Eu consiga te prometer
君に約束できるだろう
Todo dia te acordar
全ての朝に君を起こそう
Toda noite amar você
全ての夜に君を愛そう
E pra sempre viver em paz
いつまでも穏やかに暮らしていこう
Te fazer bem feliz demais
君をとてもとても幸せにしよう
Meu amor, meu amor
愛しい人、愛しい人よ
Eu sei
わかるんだ
É amor e não é paixão
これは愛で、恋じゃない
Meu bem
素敵な人よ
Tá no fundo do coração
心の奥底にあるものなんだ
Só quero te dizer
ただ君に伝えたい
Preciso de você
僕は君を必要としてる
Te amo, te amo
愛してる、愛してる
♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡
キンジンかよ!
(訳注 キンジン/Quindim ブラジルの卵黄とココナツを用いた黄色いお菓子。スピードワゴンのネタ「あまーーーい!」に使われた事がある)
えー、さて。曲中のPazは主に「平和」として訳されることの多い言葉ですが、「ゆるぎない平穏」と意訳しました。
Amor e Paz, すなわちLove & Peace。
愛は平和なもの。愛は調和的なもの。苦しみではなく安らぎをもたらすもの。
対してpaixão(= passion、主に『情熱』と翻訳)は人を突き動かすけれど、時として苦しいもの。
そんな考え方があるように思います。
さてさて、 Amor(愛)という言葉についての考察なんですけど、
ポルトガル語でMeu Amor (英語 My love と同義)と言うフレーズは頻発します。母親が自分の子供につかったり、飼ってる犬につかったり。
白水社から出版されている「現代ポルトガル語辞典」で Amor の項をひもとけば、用例⑤にこう出ています。
「愛する人(物)」
"Coragem, meu~! ねえあなた、勇気をだして!"
言語学として、辞書として、それで正しいと思います。
ただ、上の用例の裏に「愛」についての考え方が隠れている気がするので、もう一歩突っ込んでみます。
別に頼まれてないけど。
********************************
「meu amor」という言い回しで、次の文章が成立。
Você é meu amor = You are my love
直訳すると「あなたは私の愛です」
これ、テストの回答ならマルはもらえないでしょうね。
なぜか。
それは日本語における「愛」と言う言葉が、「ある対象に向かって抱く特別な感情及び欲求のまとまり」を指し示すから。あくまで、自分の内面の感情を示す言葉だから。
先の問題でマルがもらえそうな回答は「あなたは私の愛する人です」
だけれど「あなたは私の愛です」という言葉はナシなのか?
言うほうも言われるほうも慣れてしまって、意識はしていないかも知れませんが、彼の地の人がMeu amor と呼びかける時、それはやはり「私の愛よ」って呼びかけてるのではないでしょうか?
つまり
「あなたは私の愛そのものなんですよ」
「私の愛は、あなたというカタチをしているんですよ」
「あなたという存在が、私の愛を表現しているんですよ」
っていう気持ちが、実は Meu amor って言葉の底にあるのでは?って考えています。
だって、I found my love(私は愛を見つけた)って言うでしょ?
プラトン的には、愛のイデアを見つけるって事なのかも。もっとも、個人によって形の異なるイデアなんてイデアとは呼べないけど。
「あなたが私の愛の形」
まぁ、騙されたと思ってイザと言う時に使ってみてくださいな。
責任は、とりませんけどね。
では、良いお年を。
ぺこ。
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