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2015.01.26 (Mon)

今日なんだぜ!

エオージ!


エ・オージ、É hoje、It's today, 今日だ、とか、今だとか、そんな意味のポルトガル語です。


もともとはリオのカーニバル用に作られた曲ですが、カエターノ・ヴェローゾフェルナンダ・アブレウが自身のアルバムでカバーしたことで、より有名になりました。

元気かな、フェルナンダ。

最近だとモノブロコのライブCDに収録されたのが知られているんじゃないでしょうか。

さて、カーニバルの曲は一年交代のためか、88 ヴィラ・イザベウ、98 ヴィラドウロ、2010チジューカ など、日本では年+チーム名で呼び表す慣習があります。たぶんあります。

エオージは、カーニバルの文脈と言うよりはワールドミュージックの文脈で入ってきた曲なので(当社比)、この曲はどの年のどのチームのものなのか、意外と馴染みがなかったりもします。

これは82年 ウニアン・ダ・イーリャ。
テーマは風刺画家のランさん。

スルドからのラップで入るも良し、カヴァコから素直に歌で入るも良し。
それでは、どうぞ。

----------------------------

A minha alegria atravessou o mar
E ancorou na passarela
Fez um desembarque fascinante
No maior show da terra

私の喜びは海を越え、
このパサレラに錨をおろした。
地上最大のお祭りに
素敵な上陸を果たしたのさ。

Será que eu serei o dono dessa festa
Um rei
No meio de uma gente tão modesta
Eu vim descendo a serra
Cheio de euforia para desfilar
O mundo inteiro espera
Hoje é dia do riso chorar

なれるかな、このお祭りの主役になれるかな
こんなにも慎み深い人たちのキングに。
パレードに出るんだっていうワクワク感もいっぱいに
私は山から降りてきた。
世界中が待っているよ。
笑い男も今日だけは
歓喜の涙にむせぶのさ。

Levei o meu samba pra mãe de santo rezar
Contra o mau olhado eu carrego meu patuá

Eu levei!

Levei o meu samba pra mãe de santo rezar
Contra o mau olhado eu carrego meu patuá

マンイ・ド・サントの祈りのために、私はサンバを持ってきた。
私のパトゥアーが悪いものから守ってくれる。

持ってきたよ!

マンイ・ヂ・サントの祈りのために、私はサンバを持ってきた。
私のパトゥアーが悪いものから守ってくれる。

Acredito
Acredito em ser o mais valente, nessa luta do rochedo com o mar
E com o mar!
É hoje o dia da alegria
E a tristeza, nem pode pensar em chegar

信じてる。
この海と岩との戦いで
一番勇敢だって自信がある。
海と共に!
さあ今日という日は喜びの日なんだよ
だから悲しみなんてものは
訪れようとも思わない

Diga espelho meu
Se há na avenida alguém mais feliz que eu
Diga espelho meu
Se há na avenida alguém mais feliz que eu

鏡よ鏡よ鏡さん
私より幸せ者がいるのかい?
鏡よ鏡よ鏡さん
私より幸せ者がいるのかい?

----------------------------

訳注

私の喜びは海を越え
これは、イーリャの本拠地が島にあり、海を渡ってカーニバル会場に向かっていくことから産まれた一説のようです。
イーリャ / Ilha は「島」という意味。出典はこちら (ポルトガル語)

地図で見るとこんな感じ。





歩いて4時間か。
日本だと横浜-大井町ぐらい。






えっと、山車の運搬ってたしか、この距離を手で押していくんだよね?
うわー。。。


Passarela / パサレラ
道、道路、通り。
カーニバルの文脈では、定冠詞 a がついて、"パレードを行う通り" という事になります。
A avenidaも同様。

1982年当時も、カーニバルのパレードコンテストは現在と同じマルケース・ヂ・サプカイー通りで行われていました。
ただし現在の会場であるサンボドロモは1984年完成なので、このときにはまだ無かったんですね。

O riso / 笑い男
実際には、"O riso"は笑うという概念そのものを指しているんだろうと思うのですが、うまく訳文が考えられなかったので"笑い男"という架空のそれっぽいものを出しました。

攻殻機動隊とは関係ありません。

mãe de santo / マンイ・ヂ・サント
http://en.m.wikipedia.org/wiki/M%C3%A3e-de-santo
カンドンブレ、ウンバンダ、キンバンダ (いずれもアフリカ系宗教)などでの女性司祭。
聖人の母という意味のポルトガル語ですが、これはヨルバ語からの翻訳の際に誤って訳されたものだそうです。

Mau-Olhado
http://pt.m.wikipedia.org/wiki/Mau-olhado
http://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%82%AA%E8%A6%96

古くから嫉妬の感情は、視線に表れているかどうかにかかわらずその対象の幸運を奪うと考えられており、それから身を守るためのお守りを、contra mau-olhadoやnazarと呼ぶんだそうです。


Patuá / パトゥアー

http://pt.m.wikipedia.org/wiki/Patu%C3%A1
カンドンブレで用いられていたお守り。
現代では、カンドンブレと特に関係が無くても、フォルクローレっぽいお守りを Patuáと呼んでいるように見受けられます。

ランさん
ラルさんではない。誰だよラルさん

フルネームはLanfranco Aldo Ricardo Vaselli Cortelline Rossi、通称Lan。

音楽家の父親が、サンパウロ交響楽団の結成メンバーに招待されたため、イタリアからサンパウロに移住。

その後、モンテビデオ、ブエノスアイレス、再びモンテビデオと引っ越しの多い人生だったとのこと。

ウルグアイの新聞で風刺画家 (漫画家と言われるのが嫌いだったらしい) としてのキャリアをスタートし、最終的にはブラジル新聞 (Jornal do Brasil )勤務となった。

こんな感じの絵を描く人。

あと、こんなのも

奥さんはポルテーラの元パシスタだそうですよ。

単行本に
"É Hoje! As Escolas de Lan (1978), com textos de Haroldo Costa."(本日開校!ランさんの見たサンバ学校)

エオージ ってタイトルは、このÉ Hojeからきていたんですね。
ここまで来たらぜひ読んでみたいんですが、母校の図書館にあったりしないかなー。

もしどこかの図書館や古本屋で見かけた方がいたら、ぜひご一報をお願いいたします。

(2017年1月、入手しました。ゆっくり読むとします)







あと、3/1に吉祥寺のRock Joint GBで開催する「大人のサンバハウス」に来ていただける方もご一報をお願いいたします。









ぺこ。
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20:35  |  翻訳シリーズ  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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