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2016.10.03 (Mon)

ただソのサンバ、レレレのサンバ

ワン!



トゥー!




サンバー!






ワン・ノート・サンバです。




こちら、ノートです。






きっとサンバじゃない人でも聴いたことあるでしょう、ボサノバのワールドワイドなヒット曲。

なんだよサンバじゃない人って。

歌詞には英語、ポルトガル語両方のバージョンがありまして、ポルトガル語版のタイトルはSamba de uma nota só / サンバ・ヂ・ウーマ・ノータ・ソー。


アクセント部は伸ばす派。


公式には、と言っていいのかどうかはわかりませんが、一般的に「サンバ・ヂ・ウマ・ノタ・ソ」と記載されることが多いみたいです。


つくったのは

アントニオ・カルロス・ジョビン / Antônio Carlos Jobim

と、

ニュウトン・メンドンサ / Newton Mendonça



僕なんぞが解説するより充実してて面白い記事がたくさんありますので、そのあたりはインターネットの海へ飛び込んで頂きたくおもいます。


たとえばこちら。

今回初めて訪問した方のブログですが、分かりやすくて面白かったです。


http://blog.goo.ne.jp/keyagu575/e/25db728d95f64fd089c314744a16060e


音源もたくさんあるけど、ベタにこちらで。





あと、こちらは、ジョビン本人によるピアノの演奏





あ、そうそう。

今回の訳詞は、なんとか歌えるように書いたつもりです。がんばったがんばった。

では、本題!

----------------------

Eis aqui este sambinha
Feito numa nota só
Outras notas vão entrar
Mas a base é uma só
Esta outra é consequência
Do que acabo de dizer
Como eu sou a consequência
Inevitável de você

えぇこちらのちぃサンバ
音がひたすらソ
変わるとこもあるかな
まぁ基本ひたすらソ
ここはオマケで基本はそう
さっき言ったよね
ところで僕の心はどうやら
君のもの

Quanta gente existe por aí
Que fala tanto e não diz nada
Ou quase nada
Já me utilizei de toda a escala
E no final não sobrou nada
Não deu em nada

皆さまおしゃべり
中身はほぼほぼ無いんだ
何も無いんだ
ドレミファ全部をつかった結果はただ
何も無いんだ

E voltei prá minha nota
Como eu volto prá você
Vou contar com a minha nota
Como eu gosto de você
E quem quer todas as notas Ré, mi, fá, sol, lá, si, dó
Fica sempre sem nenhuma
Fique numa nota só

だからただいま
愛する君のとこ
好きなこの音で歌う君のこと
欲張りがつかった
レミファソラシド
いつもはまる泥沼
だからひたすらソ


----------------------
訳注

ちぃサンバ / sambinha
テレ朝リスペクト。

サンバに縮小辞がついて、サンビーニャ。
小さなサンバ。小サンバ。

そんなに長くない歌詞、大げさでない展開、なるほど小サンバ。

"しょうサンバ "だと縮小辞のもう一つの機能「かわいくなる」がいまいち効かないのでちぃサンバ。

じゃ大サンバってなんやねんと思いますが、たとえばアクアレラ・ブラジレイラなんかはまごうことなき大サンバだと思いますそんな分類ないけど。



ソ、ソー。

英語でいうなら"only"みたいな働きをします。

たとえば、só danço samba なら、「サンバだけ踊る」

ブラジルだと、ドレミファはこのように。

dó, ré, mi, fá, sol, lá, si, dó

ド、ヘ、ミ、ファ、ソウ、ラ、シ、ド

ソウは青い空。
近いけど惜しい、ソウは太陽だ。

さて、歌の中で何度も繰り返されるソー、ドレミファソのソではないっす。

本題に入る前に紹介したブログにもばっちり書かれてますね。

なのになんで訳文でソにしたかって?
先に訳を書いちゃったからだよ。

いやー、いわゆるソにしちゃ音が低いなと思ったんだー。
あははははは。


はぁ。



ここはオマケで
元の歌詞は

"Esta outra é consequência"

となってます。

Esta / エスタ = この
outra / オウトラ= 他の
é / エ = is
consequência / コンセクエンシア = 結果

「他の」っていうのは、他の音ってことですね。曲のこの歌詞のところから音程が変わっております。

この曲は実況しながら歌っているスタイルなんですの。

consequência は「結果」。入力に対しての出力、刺激に対しての反応。

物事の性質による現象で、なにか意図があっての行動じゃない、というニュアンスがあります。

「音が変わってるのは、なりゆきだよ」って事でしょう。

付随するもの、ということでここは「オマケ」としました。


このconsequênciaは次のフレーズでもつかわれています。

"僕は君のconsequência" となっていますが「僕は君のオマケ」と言うのもなんか違うので、表現をかえました。

気がつかないうちに、よくわからないうちに、結果的に君のものってことです。


レミファソラシド
欲張りさんは他の音たるレミファソラシドも使っちゃうけどね。

あちこちに手を出して、泥沼にはまるよねってことです。


ここにはドが書いてないから、基本の音はドなのかな、とおもいましたが島村楽器さんによると

オリジナル・バージョン(キーG)のAメロではOne Note(一音)は、
D音とG音、すなわち「レ」と「ソ」の音となります。



とのことでした。

てことは、最後、"レーレ、レッレッソ" か。
やっぱりちょっと歌詞(só)とかけたのかな。それともただのconsequênciaかな。

では、今回はこのあたりで。









ぺこ。

【More・・・】

おまけ1
せっかくだから、音楽関係のポルトガル語をあげてみよう。


五線 = pentageama / ペンタグラーマ
楽譜 = partitura / パーチトゥーラ、パチトゥーラ
ト音記号 = clave de sol / クラーヴィ・ヂ・ソウ
音符 = nota / ノータ
休符 = pausa / パウザ
音階 = escala / エスカーラ
和音 = acorde / アコーヂ、アコルヂ
調 = tom / トン


あと、譜面に等間隔にタテに引くこの線を





Linha de compasso / リーニャ・ヂ・コンパッソって言います。


言いますが、これを日本でなんて呼んでるか忘れました。
なんだっけ、タテ線?


おまけ2

比較的直訳版

-----------------------

ここにあるこのちょっとしたサンバは
一つの音階でできてます
他の音も入ってきますが
基本は一つだけ
この、他の音階は先ほどお伝えしたものの
結果です
あなたがいるから
必然的に私があるのとおなじです


そこら中に人がいて
よくしゃべるけど、何も言ってない
ほとんどなにも言ってない
私も音階の全てをつかったけど
結局何も残らなかった
何にもならなかった


だから自分の音に帰ってきたよ
私があなたの元に帰るみたいに
私の音で語るよ
私がどれだけあなたを好きか
音の全て、レミファソラシドをほしがる人は
毎回どうにもならない
だから一つの音だけにいなさい

-----------------------
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